昔聴いたフォルクローレ音源の答え合わせ~トゥクマンの月~とあれこれ余談

最近よく Spotify で音楽を聴いてます。仕事中等は自動生成される個人別のプレイリストが重宝するんですよね。Discover Weekly とか Release Radar とか Daily Mix 1~6 とか。

先日もその中のひとつを聴いていたらメルセデス・ソーサがかかったのですが、そこからの連想でふと「そういえば昔ラジオで録音した『トゥクマンの月』、聴けるかな」と気になり出しました。何となく誰が歌っているかの当たりはついているものの、以前 YouTube を探したときは見つからなかったものです。

「トゥクマンの月 La Luna Tucmana」はアルゼンチンのフォルクローレ歌手アタウアルパ・ユパンキが作った曲で、本人やメルセデス・ソーサの歌が有名です。

というか、アルゼンチンでも最もよく知られたフォルクローレ曲のひとつで、この曲が流れるとみんな総立ちで大合唱するような曲なのだそうです (Twitterにて谷本雅代さんから頂いた情報)。

で、上のユパンキもソーサも素朴な歌いぶりですが、昔聴いたのはもっと都会的で、ギターがやたらとかっこよかったのです。録音した時にアーティスト名を聞き逃し、上述のように歌手の当たりは付いていたもののレコードや CD を探すでもなく約40年の月日は流れました (放置し過ぎ)。

今回、数年前のトライのことを思い出しつつ改めて検索したら…ありました!

はい、歌手は当たりをつけていた通りで、グラシェラ・スサーナでした。よかった、正解で☺️

彼女は何度も日本に来て、日本式のラテン歌謡の歌手としての認知がされてしまったと思いますが、元々はタンゴやフォルクローレを歌う人でした。この曲でも、囁くような声と力強い声の使い分けが見事だと思います。

いろいろ調べたら (例えばこちら)、伴奏メンバーはギターがチョチョ・ルイス、パーカッションがドミンゴ・クーラ、そしてハーモニカがウーゴ・ディアス。なんともものすごいメンバーです。特に昔気になっていたギター、改めて聴いてもやっぱりすごいです。サンバ (Zambaと綴るアルゼンチンの6/8拍子のリズムでブラジルの Samba とは無関係) の定型パターンは歌が始まってほんの数小節だけで、あとは自由奔放なバッキングです。クーラのボンボがしっかりリズムをキープしてくれるから、その分ギターは遊べるのでしょう。そしてウーゴ・ディアスのハーモニカがまた何とも切ない。久しぶりに聴けてよかったです。

ちなみにこの曲を含むアルバムはこちら。

上述のメンバー以外にケーナはアントニオ・パントーハだそうで、これまた巨匠です。

という訳でとりあえず答え合わせは完了しました。下記は本件に関する Twitter でのやり取り。

さて、以下は余談。

まず、調べている過程でこちらに出会いました。

すごい!

レイ・アルフォンソ・正田さん、お名前聞き覚えがあると思ったら、これを持ってました!

ユパンキのギター楽譜集です。買ったのは中高生の頃。こんなのも弾こうと思ってたんですね。数曲トライして挫折しましたが。

ギターと言えばさっきからすごいと言ってるスサーナの伴奏のチョチョ・ルイス。ここではアコースティックギターですが、実は1970年代のタンゴにこの人のエレキギターが入っている録音が結構あります。例えばアティリオ・スタンポーネのこちら (YouTube で無料のものがないので Spotify でアルバムごと貼ります)。

ヴィヴァルディみたいな室内楽とジャズ的なハーモニーとタンゴの融合、という感じでかなり無茶苦茶やってて、後年ピアソラからは「あんなのインチキだ」と酷評されるのですが、実は私は結構好きだったり(笑)。で、ここでのチョチョ・ルイスはパキパキの音のエレキでソロやカッティングをしています。スサーナのバッキングからは全く想像つかない別人ぶりです。

スサーナのバッキング陣でもう一人、ウーゴ・ディアスはフォルクローレとタンゴのハーモニカで唯一無二の存在です。

圧倒的存在感と表現力です。

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