電気用品安全法 (3)
[2006-02-23-1]では「実際のところ対象は音響機器に限らず、コンセントからの電線が直接つながっているような電気機器のほとんどが対象となるようだ。」と書いたが、結局私も音楽寄りの話題として話を進めてしまったように思う。でも、実際に広い範囲にわたって影響があるのはむしろ普通の家電の方であろう。
このような視点から文をまとめ直していたのだが、既にちゃんと論じているサイトがいくつもあるので先に紹介しておく。
- 電気用品安全法@2chまとめ : 大体の情報はここに集中している。
- 電気用品安全法 〜 PSEマークのない電気製品にはご注意を! : Web リユースショップ「あなろぐ」の店長による解説。リサイクルショップ向けだが参考になる。
- owner’s log : 高橋健太郎氏のMEMORY LAB内のブログ。やはり非常に鋭い (もっと早く読んでおくべきだった)。2/18あたりから本格的に論じられている。
- 正々堂々blog : 民主党の衆議院議員・川内博史氏のブログ。
最後に紹介した川内議員は、3/1 の衆議院予算委員会第七分科会でこの件に関する質問を行った。衆議院TVにて質疑の様子を見ることができるのだが、これは必見!左上の「配信方法の選択」をクリックして環境設定したあと、その少し下にある「ビデオライブラリカレンダー検索」で3/1の日付をクリックし、「予算委員会第七分科会」→「川内博史(民主党・無所属クラブ)」と選んで行けばよい。
とまあ、以上にあたれば情報としては十分だと思うが、一応私の方でも簡単に状況を整理してみたので紹介しておく (せっかく書いたので…)。
1. 安価な中古家電が買えなくなる
冷蔵庫、洗濯機、テレビ、ミニコンポ…などなど。これらをリサイクルショップで安く揃えようとしても、PSE マークの付いていないものは今後買うことができなくなる。
2. 取り扱い業者が難しい判断を迫られる
PSEマークのない製品の在庫を大量に抱えた業者は、廃棄するのか改めてPSEマークを取得して販売するのかを選択しなければならない。後者はいくつか方法があるようだが、費用その他の問題で決して容易ではない。実際には廃業するところも少くないだろう。
3. 古い家電は下取りしてもらえなくなる
店の側は、売ることができなくなるとすれば当然買取ることもしなくなるはず。ということは、今後PSEマークの付いていない家電の下取りはしてもらえなくなる。買い替えの際に下取りで安く上げる、という手はもう使えない。
4. ゴミが増える
売買の対象から外れた中古家電は、持ち主が使うのをやめた時点でゴミになるしかない。業者にとっても売りに出せるメドが立たないものは不良在庫でしかなく、倉庫が有り余っているのでない限りはこれまたゴミになる。ものすごい大量のゴミが出ることになる。
5. 古いフォーマットは淘汰される
例えばレーザーディスク、ベータのビデオデッキ、オープンリールのテープデッキ、昔のゲーム機などは手持ちのハードが壊れた時点でお手上げ。ということは、これらのソフトに関しても間接的に影響が及ぶだろう。
卓球好き、音楽好きです。飲み食い好きが高じて料理もします。2024年ソニーグループ(株)を退職し、同年より(株)fcuro勤務のAIエンジニアです。アルゼンチンタンゴ等の音楽について雑誌に文章を書いたりすることもあります。
なお、当然ながら本サイトでの私の発言は私個人の見解であります。所属組織の方針や見解とは関係ありません (一応お約束)。
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