PaPiTa MuSiCa 20周年記念 フアン・ファルー (2026/02/20 東京・要町 GGサロン)
アルゼンチン・フォルクローレの最重要人物の一人、フアン・ファルーのコンサートに行ってきた。

諸事情からギリギリのスケジュールで決まった東京での単独公演。例によってフォルクローレについてはあまりよくわかっていないながら、そんな私でも名前は知っているファルーのコンサートとあれば行かないという選択肢はない。場所は現代ギター社のビルにあるGGサロン、主催は結成?20周年となるPaPiTa MuSiCa。
フアン・ファルーは御年77歳。叔父に偉大なフォルクローレ・ギタリスト、エドゥアルド・ファルーを持ち、自身もギタリスト、歌手、作曲家として現代アルゼンチンのフォルクローレ界最重要人物の一人として活躍する人物である。
予定時刻より10分ほど遅れてステージに現れたファルーは、至って気さくなおじさん、といった雰囲気。ステージ上には小さなテーブルが置かれ、グラスと赤ワインのボトルも置いてある。解説、通訳の西村秀人氏によれば、曲順も曲数も事前には全く決まっておらず、その時の気分でどんどんステージを進めるのだそうだ。
曲はサンバ (Zambaと綴るアルゼンチンのフォルクローレのリズムでブラジルのサンバとは全く無関係) やチャカレーラ、クエカなどアルゼンチンの伝統的なフォルクローレのリズムの曲ばかりだが、ところどころモダンなコードや低音部の動きがあり、また即興による部分も多く、非常にかっこいい。一方、ほとんど撫でるような弱音で奏でられたフレーズが、ノーマイクにもかかわらず一音一音とてもクリアに美しく聞こえる。躊躇なくピアニシモで曲を締めくくることができ、それがこの上ない余韻を残してくれる。
演奏の合間には「私だけ飲んで悪いね」などと言いながらワインを飲み、レオナルド・ブラーボがゲストとして登場するといきなりギターを交換しようと提案 (結局交換した状態でデュオを弾いた)。そんなお茶目さと最高に上質な音楽で、我々に幸福を振りまいてくれたフアン・ファルー。こういう体験ができるから、よくわかってなくてもコンサートに行くのをやめられない。
PaPiTa MuSiCa 20周年記念 フアン・ファルー
日時:2026年2月20日 (金) 19:00~
場所:東京・要町 GGサロン
出演者:
- Juan Falú フアン・ファルー (g, vo)
- 西村秀人 (解説、通訳)
- ゲスト:Leonardo Bravo レオナルド・ブラーボ (g)*
曲目:わかったものだけ
- El bien perdido (Atahualpa Yupanqui)
- Canción del jangadero (Jaime Davalos, Eduardo Falú)
- La media pena (José Núñez, Carlos Vallejo)
- Siete de abril*
- Alfonsina y el mar (Ariel Ramírez, Félix Luna)
- Que lo diga el río (Juan Falú)
- Como el aire (Juan Falú)
- (アンコール) Los ejes de mi carreta (Atahualpa Yupanqui)
- (アンコール) Ya me voy (Juan Falú)
卓球好き、音楽好きです。飲み食い好きが高じて料理もします。2024年ソニーグループ(株)を退職し、同年より(株)fcuro勤務のAIエンジニアです。アルゼンチンタンゴ等の音楽について雑誌に文章を書いたりすることもあります。
なお、当然ながら本サイトでの私の発言は私個人の見解であります。所属組織の方針や見解とは関係ありません (一応お約束)。
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誤記を修整しました。
誤:クイカ
正:クエカ