マレー飛鳥、北村聡『Sound and Breath~音と呼吸』リリース記念コンサート (2025/10/13 東京・下北沢 Half Moon Hall)
バイオリンのマレー飛鳥、バンドネオンの北村聡のコンサート。今年 (2025年) 1月にリリースされたアルバム『Sound and Breath~音と呼吸』のリリース記念である。場所は下北沢の住宅街にある小さなホール、Half Moon Hall。

このデュオを聴くのはアルバムリリース直後に行われたタワーレコード渋谷店のインストアライブ以来。
この時のリリース記念ツアーは西日本中心で、東京ではこのインストアライブと平日昼間に行われた東京・春・音楽祭のミュージアムコンサートだけ。「秋にまたやります」との話があったので心待ちにしていたのがこの日のコンサートだった。

演奏はノーマイクで完全生音。ライブを重ねて一層深化した二人の音と呼吸を聴くことができた。複雑で技巧的な曲もあれば静寂とともに思索にふけるような曲もあったが、全体を通して感じたのは祈り、そしてそれに伴う呼吸。
印象に残ったのは、冒頭に演奏された古いタンゴ「6月の歌」、中島ノブユキ作「遮られた時間」とそれに続いてマレー飛鳥が歌った曲 (曲名を聞き逃した) 。今回のコンサートの一つの目玉、井上鑑への委嘱作品は3曲も。会場にはご本人もいらっしゃった。これらも今後演奏を重ねてさらに深まっていくのだろう。
マレー飛鳥、北村聡『サウンド・アンド・ブレス~音と呼吸』リリース記念コンサート
日時:2025年10月13日 (月・祝) 15:00~
場所: 東京・下北沢 Half Moon Hall
出演者:
曲目:
- Canción de junio 6月の歌 (Joaquin Mora, arr: Ramiro Gallo)
- One Evening ある夕べに (マレー飛鳥)
- Recuerdos 想い出 (Gerardo di Giusto)
- Variaciones Mareadas 酔いどれ変奏曲 (Diego Schissi)
- The Interrupted Time 遮られた時間 (中島ノブユキ)
- (曲名不明) *
- 井上鑑委嘱作品
- Duo デュオ
- Duo Speed デュオ・スピード
- Lamente ラメンテ
- Praise the Spring and Dance 春を讃え そして踊れ (挾間美帆)
- Still スティル (マレー飛鳥)
- 【アンコール】Festivo 祝祭 (北村聡)
全くの余談だが、井上鑑といえば1980年代の寺尾聰の作品におけるアレンジが強烈に印象に残っている。こんな本を買ったこともあった (単なる読み物として読んだに過ぎず、何も実践できなかったが)。

一方で、ポップスやフュージョンのイメージしか持っておらず、今回のような曲を書く方だとは知らなかった。不明を恥じつつ、その作品にも触れてみたい。
卓球好き、音楽好きです。飲み食い好きが高じて料理もします。2024年ソニーグループ(株)を退職し、同年より(株)fcuro勤務のAIエンジニアです。アルゼンチンタンゴ等の音楽について雑誌に文章を書いたりすることもあります。
なお、当然ながら本サイトでの私の発言は私個人の見解であります。所属組織の方針や見解とは関係ありません (一応お約束)。
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