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オルケスタ・エル・アランケ(2002.2.20)


よしむらのページ音楽的実演鑑賞の記録:オルケスタ・エル・アランケ(2002.2.20)


データ

曲目

遅れて行ったため第1部は聴き逃した。

第2部

アンコール

所感

昨年発表されたCDの出来が圧倒的に素晴しかったので、個人的に来日を心待ちにしていたオルケスタ・エル・アランケの公演であるが、なんと当日は仕事の都合で大幅に遅れて会場に到着、1部を丸々聴き逃してしまった。配布されたプログラムによればオープニングは件のCDのタイトル曲でもあった「カブレーロ」だったようで、他に「秋のテーマ」や「酔いどれたち」など、聴きたかった曲がたくさん。ううう、くやしい。

第2部では、まず彼等のために先輩バンドネオン奏者のカルロス・パソが書いた「アランケのために」が充実の演奏。「カルロス・ガルデル・セレクション」での編曲の妙と美しいヴァイオリンの対話、「靴音高く」の緩急とバンドネオンの好演、ゴビ楽団のためにマリオ・デマルコが編曲した幻の楽譜を再現した「贖罪」の深い情感など、どれも素晴らしかった。アルディトの歌、ダンス陣もなかなかの好演。女性歌手マリア・ホセ・メンターナの歌唱は、かなり自分なりの解釈を持ち込んだフレージングであったが、強い説得力を持った素晴らしいものであった。「5番街のマリーへ」はプログラムにはなかった曲で、伴奏がちょっとオリエンタルな雰囲気を入れていたのが面白かった。「ロコへのバラード」はまさに圧倒的。

タンゴのスタイルをきっちり守り、踊れるテンポの演奏でありつつも、随所に若々しい現代的な響きを入れた演奏はなかなかに魅力的であった。バンドネオンが細かいフレージングでやや音量不足に感じられたのがちょっと残念だったが、演奏、歌、ダンスのそれぞれが非常に高い水準を持った素晴らしいコンサートであったと思う。

(諸事情により公演から大幅に遅れてのレポートとなってしまったことをお詫びします)。

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