一度聴いたらもう逃れられない~青葉市子 / 0

2012年5月に行われたコンサート《センス・オブ・クワイエット 》 にキケ・シネシ、カルロス・アギーレ、ヘナート&パトリシア等とともに出演した青葉市子。個人的には彼女の歌に出会えたことがこのコンサートの最大の収穫だったかもしれない(もちろん他の出演者も素晴らしかったんだけど)。
そう言うわりにはそれから1年半以上も経ってから、ようやく彼女のアルバムを入手した。2013年10月にリリースされた『0』 である。

「0」(青葉市子)

全て彼女のギター弾き語りのみで全8曲。クラシックギターの奏法を生かした型にはまらないギターが、柔らかく透明な歌声と一体になって響く。中でも《センス・オブ・クワイエット 》 でも歌われた山田庵巳の作品のカバー「機械仕掛乃宇宙」は鮮烈。12分あまりの大曲ながら、紡がれる物語の世界に引き込まれて全く長さを感じない。
大分県の国東半島旧第六トンネルでのフィールドレコーディング「Mars 2027」「いりぐちでぐち」も印象深い。特に後者はトンネルの中を歩きながらの即興演奏だそうで(録音エンジニアが機材を持って一緒に歩きながら録音したのだとか)、その場でその時に生まれた生々しい音が風の音、コウモリの鳴き声などと共に記録されている。
時々はっとさせられる言葉もあり、柔らかいようでいて鋭利な歌。一度聴いたらもう逃れられない。
機械仕掛乃宇宙

いきのこり●ぼくら

参考:青葉市子 | WHAT’s IN? WEB(インタビュー)

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